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■ フェレットの身体

●体型
胴体は長い躯幹と短い足をもっており、しなやかな流線型をしています。獲物を追う際、小さな穴などに潜り込むのに適しています。したがって家の中に直径5センチほどの隙間があれば簡単に潜り込んで出てこなくなってしまうこともあります。また頭部は小さく首としてのくびれがないので、治療などでわんちゃんなどが装着する行うエリザベスカラー(エリマキトカゲのような首の付けるもの)をするのは困難です。

●外皮
皮膚はなめらかで厚く、0.5~1.8ミリにおよびます。汗腺が未発達なために、熱をうまく発散させることができません。したがって気温32℃以上にさらすと容易に熱射病になってしまいます。逆に寒さには強く、被毛は短く波打っている下毛と長くすこし硬い粗毛が組み合わさって体に密な絶縁層をつくっています。
皮膚全体に広がる皮脂腺から分泌されるオイルの効果で、毛艶が出てきます。換毛は春と秋におこなわれます。時期によって尻尾の毛がすっかり抜けてしまうことがありますが、季節繁殖動物のため病気以外にそのような脱毛がしばしば見られます。
フェレット特有の臭いは、メチルカプタンを主成分とする肛門腺と肛門付近の皮膚に多く分布するアポクリン腺、皮膚全体に分布する皮脂腺に由来しています。

●口腔
ふつう犬や猫などの食肉目は、4本の前臼歯を持っていますが、フェレットでは3本しかありません。
歯式は
2(I3/3, C1/1, Pm3/3, M1/2)
の計34本の歯を持っています。
Iは切歯、Cは犬歯、Pmは前臼歯、Mは後臼歯です。永久歯は生後50~74日目で生えます。
まれに、噛むなどを理由にウサギやハムスターの感覚でフェレットの犬歯をニッパーなどで切断する人がいます。言うまでもありませんが切断した永久歯は再び伸びることはありません。歯髄炎の原因にもなるので勝手に破折してはいけません。
小さな頭部のわりに咬筋が発達しているため、噛む力がとても強く捕らえた獲物を離さないようになっています。

●骨格
椎骨はそれぞれ、頸椎7個、胸椎15個、腰椎5(6)個、仙椎3個、尾椎18個からなっています。柔軟性と弾力性に富んだこれらの骨は自分の幅の2倍に満たない場所でもUターンを可能にしています。また骨格自体も同じ体重の犬や猫の骨格に比べると数段頑丈にできています。
肋骨の第10までは胸骨と結合していますが、残りの5組の肋骨は背側に向かって互いに結合し、肋骨弓を形成しています。雄では陰茎骨をもっており、指の数は前肢後肢ともに5本づつです。
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【レントゲン写真(側面像)】

●消化器官
フェレットは完全な肉食動物で、単胃をもち盲腸や虫垂をもっていません。消化管は他の食肉目に比べ短く、十二指腸で10センチ、空腸と回腸で約140センチ、大腸である結腸、直腸、肛門で約10センチとなっています。空腸と回腸の肉眼的な区別できません。
餌を食べてから消化、排泄までの時間は速く、成熟個体で2.5~3時間、2週齢の個体で1時間ほどです。
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【メスの腹腔内臓器】
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ジャンル : ペット

テーマ : フェレット

■ フェレットの健康管理

●日常の世話

・ ケージの掃除
フェレットは、消化管の長さが短い関係もあり、排便を1日数回行います。放っておくとすぐにトイレが糞の山ようになってしまいます。毎日または1日に数回は糞を取り除くように心がけたいのもです。飲水ボトルの水は、毎日取り替えるようにして、いつでもきれいな水が飲めるようにしておきます。給水ボトルの中の水を長い間入れたままにしておくと緑膿菌などの雑菌の温床となってしまい、下痢などの体調不良につながってしまいます。

・体のお手入れ
フェレットは個体差こそあれ比較的お風呂が好きな動物です。もともと水辺に生息するイタチやカワウソなどに近縁だからかもしれません。
シャンプーの頻度ですが、月に数回入れる飼い主さんやほとんどお風呂には入れないという人まで様々です。フェレット特有のジャコウ臭が気になるあまり頻繁にシャンプーを入れる人がいますが、それはかえって逆効果になります。シャンプーをすると皮脂は洗い流され、その結果、新しい皮脂が活発に分泌されることになります。そして分泌された皮脂は新しいものほど強い匂いを発します。
過剰なシャンプーは毛艶がなくなるばかりか、皮膚が乾燥するなどして皮膚病のもとにもなってしまいます。そのような理由から多くても1ケ月に1~3回程度がよいと思われます。フェレットに使用するシャンプーはペットショップで入手できる刺激性の少ないフェレット専用のものを用いるのが安心です。
フェレットの毛の抜け替わり時期は年2回春と秋です。自分でも頻繁にけづくろいしますが、猫のように胃内に溜まった毛玉をうまく吐くことができません。したがって、抜け替わりの時期は、いつもより多めにブラッシングを心がけるようにします。使用するブラシは、金属ででできた堅いものは避け、獣毛やゴムでできた柔らかなブラシを使用します。



●飼い主さんが必要な疾病予防
わんちゃんやねこちゃんと同様に、フェレットにも健康な体を維持するためにいくつか知っておかなくてはならないものがあります。

・ジステンパー
フェレットはジステンパーウイルスに対して非常に高い感受性をもっています。感染すればほぼ100パーセント死亡すると言われており、必ず予防しなければなりません。しかし現在日本にはフェレット専用に認可されたジステンパーワクチンが販売されていないことから、何かと議論のまとになっています。文献では鶏卵培養の弱毒の犬用生ワクチンであれば有効とされています。いうまでもなく犬用のワクチンをフェレットに接種するということは、適用外使用になるので飼い主さんの充分なご理解が必要です。

・フィラリア
フィラリアとは、犬糸状虫症のことを指していいます。フィラリアは、蚊の媒介によって感染する寄生虫で、「そうめん」の様な長い寄生虫が主に犬の血液や心臓に寄生する恐ろしい病気です。一方でフェレットにもフィラリアは感染することが知られています。フェレットは体が小さいので、仮に少数の寄生でも重篤な状態になります。
フィラリアの予防は月に一度、内服薬を飲ませます。予防の期間は蚊が出始めてから投薬を始め、蚊が見えなくなって1ヶ月先までの予防になります。生活地域によっても異なりますが、普通は5, 6月より11,12月までが多いようです。かかりつけの獣医師と相談して決めましょう。

・肛門嚢摘出手術
フェレットには、イタチ科特有の、肛門の両脇に匂いをだす袋、肛門嚢があります。敵に出くわしたときや、驚いたりしたときに強烈な匂いを発します。しかし現在、ペットショップで売られているフェレットにはほとんどこの手術が施してあります。もし摘出していない個体でペットとして飼育するのであれば手術を行います。

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テーマ : フェレット

■ フェレットの食事

現在、フェレットの食事、栄養学に関しては様々な報告があり、まだまだ解明されていない部分もたくさんあります。ここでは比較的お薦めできる情報について紹介することにしましょう。
フェレットは基本的に肉食性の動物で、必要な栄養素を動物の肉に含まれるタンパク質や脂肪から摂取します。フェレットの祖先と思われる野生のヨーロッパケナガイタチは、小型のウサギやネズミ、またはトカゲや鳥類などの小動物を自然界で捕獲し食べています。しかし、野生ではないペットとして飼育されているフェレットには、手間もかからず成分的にも優れている専用のドライフード(ペレット)が最も適した主食となるでしょう。




●主食には?
フェレットの特徴として、食事が消化管を通過する時間が約3時間と驚くほど早いため、 この時間内に効率よく消化・吸収できる高タンパク・高脂肪の餌が必要となります。餌に含まれる脂肪の量が少ないと、皮膚が乾燥したり、被毛のツヤがなくなるという報告もあります。また、フェレットには盲腸が無いので、炭水化物、植物性タンパク質、繊維質などをうまく消化することが出来ません。こうした成分を含む餌は、ほとんど未消化の状態で排泄されてしまいます。さらに餌の中の植物性タンパク質の割合が高くなると尿石症などを引き起こしやすくなると言われています。フェレットには、アルギニンとタウリンという2種類のアミノ酸が必要です。これらは植物性の餌から十分に摂ることができないので、動物性タンパク質が主原料になっているドライフードを選びましょう。 成分的には、動物性タンパク質35~40%、脂肪20%前後、繊維4%以下の条件を満たすフェレット専用のドライフードが主食として適しています。
フードの裏面には、含まれている原料の多い順に成分表が必ず記載されているので、上記の成分を満たす製品を選びましょう。また、ドライフードは缶詰などの練り状の餌に比べ歯石がつきにくいといった利点もあります。量に関しては、フェレットが一日に必要な カロリーは約200~300Kcal/キロと言われています。フードのメーカーによっても異なりますが、ドライフードとして約30~60gほどが一日に必要な量となってきます。
フェレットは一日の大半を寝て過ごします。そして、目を覚ますとトイレを済ませ、食事を摂り、遊んだ後にまたさっさと寝てしまう動物です。餌は一日のうち5~10回ほどに分けて摂りますので、餌入れの中にはいつもドライフードが入っている状態を保っておきましょう。普段、一日にどのくらいの量を食べているのか把握して、余ったり不足することのないように一日2~3回に分けて与えましょう。また、フェレットは餌の合間に水もよく飲みます。だいたい一日に75~100mlの水を飲むと言われています。特に夏場は脱水を起こさせないためにも水を切らさないよう注意します。
フードに含まれる動物性脂肪は空気に触れ酸化すると劣化が早く、夏場はカビが生えやすくなるので、開封後は密閉容器に移して乾燥剤を入れて保管するなどの対応策が必要です。 生後3カ月未満のフェレットはドライフードをうまく食べてくれないこともあるため、この時期はフードをぬるま湯でふやかしてから与えましょう。生後3カ月ぐらいからは、少しずつ固さに変化をもたせながらドライフードの割合を増やしていけば、いずれドライフードだけでも食べてくれるようになります。

●おやつには??
主食以外の補助食としては、茹でたササミ、レバー、ゆで卵などを与えることができます。ドライフードだけでも十分な栄養を含んでいるので、おやつの与えすぎには注意しましょう。また、調味料なども使用せず単に茹でたものにします。その他に、フェレットバイト、フェレットーンなどの栄養補助製品はコミュニーケーションをはかる時など、2~3日に一回程度の目安で少量を与えます。また、甘い物が大好きなフェレットは、レーズン、パイナップルなどのドライフルーツなども喜んで食べますが、大きな塊だと消化されないので、細かく刻んでごく少量を与える程度にしておきましょう。与えすぎは、下痢や腸炎を引き起こすケースもあるので注意が必要です。
人間用のスナック菓子、チョコレート、牛乳などは与えてはいけません。スナック菓子には糖分や塩分が過剰に含まれ肥満や病気の原因となります。またチョコレートに含まれるテオブロミンという成分は中毒を引き起こしてしまいます。牛乳はその中に含まれる乳糖をうまく分解できずに下痢を起こすフェレットもいます。
やはり、専用フードを中心に、おやつはおやつとして考え、与えすぎには充分注意しましょう。

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テーマ : フェレット

■ フェレットの飼育

健康なフェレットはよく食べ、よく眠り、活発で大の遊び好きです。暗い狭いところが大好きで、部屋に放しているときに、タンスや冷蔵庫の裏に潜り込んでしまいことがあります。何かのきっかけで事故にならないように、隙間を事前に塞いだり、放しているときはいつも目を光らせておきましょう。また暑さにも弱いので、夏は熱射病にならないように気をつけましょう。



・ケージ
四方ふさがった水槽タイプのケージは、湿気やアンモニアの問題などから飼育に向いていません。金属で作られたワイヤーケージを用いて、底面積70センチ×50センチ高さ45センチ位が理想的です。もう少し小さくてもかまいませんが、ケージの中で遊んだり、トイレ、餌入れ、ハンモックなどを設置することを考えるとやや広いくらいが使いやすいでしょう。ケージで一番注意しなければならないことは、ワイヤーの間隔です。狭いところに潜り込むことが大好きなフェレットは、一般にケージに5センチ以上の間隔があれば出られてしまうと言われています。運良く、そのまま出てくれればよいのですが、肋骨等が引っかかって出られなくなってしまっては大変危険です。
フェレットは、暑さに弱い動物です。汗腺が未発達なために33℃以上は耐えられません。夏の暑い時期は、エアコンで温度管理をするのはもちろんのこと、湿気も大の苦手です。高温多湿の環境下では、すぐに熱射病に陥ってしまうのでケージの置き場所にも注意が必要です。フェレットにとって、温度15~25℃、湿度45~55パーセントくらいが理想環境と言われています。

・トイレ
フェレットはトイレを覚えさせることができます。トイレはケージ内の隅に設置します。フェレットは、お尻を上げ、バックしながら便をする習性があるので、前方が低く後方が高いものを使用します。市販のフェレット用のものはこのような作りになっています。一日に頻回に渡って排便を行いますが、きれい好きでいつも同じ場所で排便するのでしつけ自体は難しくありません。トイレの中には猫用のトイレの砂やペットシーツを入れておきます。

・水入れ
糞尿による汚染を防ぐため、倒してこぼしたりしないために給水ボトルを用いるのが一般的です。給水ボトルを用いると一日の飲水量も把握できます。常に新鮮な水を用意しておきます。だいたい一日に75~100ミリリットルの水を飲みます。給水ボトルは、傾いていると水が出ないこともあるので設置したらノズルの先のボールを指でつついてきちんと水が出るか確認しておきます。

・餌入れ
フェレットはケージの中でも活発に動き回るので、簡単にひっくり返されないような重さのあるものを用います。陶器やステンレスでできたものが使いやすいでしょう。置く場所は、トイレと反対側の隅に置きます。

・寝具
フェレットは柔らかい寝床を好むので、ハンモックや丈夫なタオルをつり下げると、その中に潜り込んで寝ます。ペットショップでは専用のハンモックが何種類も売られています。寝床の中にハンカチや小さな布きれを入れる飼い主さんもいますが、あやまって食べてしまったり、ほつれて糸状の異物を飲み込んでしまう危険があるので注意が必要です。

・おもちゃ
遊び好きなフェレットは、身近にあるものは何でもおもちゃにしてしまいます。ウレタンや軟質のプラスチックでできたものや、ボタンなどの取れてしまうようなパーツを用いたものは避けます。ゴルフボールなど飲み込めない大きさの球などはおもちゃに適してます。

・食餌
フェレットは完全な肉食動物で、犬や猫に比べてタンパク質と脂肪の要求量が高いのが特徴です。以前は、良質のキャットフードで飼育できるともいわれてきましたが、いまではフェレット専用のフード、すなわちフェレットフードが比較的容易に入手できるようになったので、それを使わない手はありません。フェレットフードの具体的な組成は、粗タンパク32パーセント以上、粗脂肪22パーセント以上、粗繊維4パーセント以下、灰分7パーセント以下となっています。  一日の必要なカロリーは、体重1㎏あたり200~300キロカロリーです。一日中、好きなときに自由に餌が食べられるようにしておきます。フェレットの消化管は、単純な構造で短いため一度に多量の食餌を消化吸収することができません。だいたい餌を食べてから3時間ほどで消化、排泄されます。 フェレットは、野菜や穀物に含まれる食物繊維を消化することができません。食物繊維の主成分であるセルロースを分解する腸内細菌や消化酵素が欠如しているためです。よく飼い主さんで野菜やビタミンが不足しているという理由で茹でたサツマイモやキャベツなどの野菜、果物などを与えている方がいますが、食物繊維や特に炭水化物の過剰な摂取はお腹にガスが溜まったり下痢や腸炎などの原因になるので注意が必要です。詳しくは、「フェレットの食事について」のエントリーを参考にして下さい。

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テーマ : フェレット

■ フェレット -総論-

●フェレットの起源
フェレット(Mustela putorius fulo)は、犬や猫と同じ食肉目に属しています。イタチ科に含まれており、その仲間にはラッコやカワウソなどもいます。フェレットは、ヨーロッパケナガイタチやステップケナガイタチを起源とした動物であるといわれてきましたが、ほんとうのところはよくわかっていません。そのフェレットが人間と関わりを持ち、共に生活するようになった歴史はとても古く、古代エジプト時代にまでさかのぼるといわれています。そして現在に至るまで約3000年もの年月をかけて家畜化されてきました。かのエリザベス女王の肖像画にもフェレットと思われる動物が一緒に描かれています。
フェレットは、イタチ科の特性である狩猟本能を生かして害獣であるネズミの駆除やハンティングとしてウサギ狩りなどに利用されていましたが、1950年代に入ると実験動物として扱われるようになりました。フェレットと人間とでは、インフルエンザに対する反応が同じことから、主としてウイルス性疾患モデル動物として研究に使われました。そして1980年代に入るとその持ち前である「陽気な性格」「気だての良さ」「遊び好き」を理由にアメリカ、イギリスを中心として本格的にペットとして飼育されるようになりました。
 
●ペットとしてのフェレット
そのように人と関わりをもった歴史はとても古いのですが、実際に日本へペットとして輸入されるようになったのは、わずか十数年前のことです。まだその当時は、爬虫類やエキゾチックアニマルを専門に扱う、いわゆる珍獣ショップにのみ売られていました。しかし欧米から輸入される臭腺を除去したもの、避妊、去勢手術を施した個体がペットショップに広く出回るようになり、「臭わない」「鳴かない」「散歩に連れていく必要がない」「飼育スペースをとらない」を理由にマンションやアパートでも飼育可能なこともあって、女性を中心として爆発的なフェレット人気を引き起こしました。
しかしながら、一方フェレットの本場アメリカ合衆国では、フェレット用に認可された狂犬病ワクチンがないことや、乳幼児を攻撃しケガを負わす事件が起きたこと、脱走したフェレットが帰化して在来野生動物の生存を脅かすのではないかなどの問題が表面化してきたことで、州法によってはフェレットの飼育自体を禁止するところもでてきました。
いまのところ狂犬病に関して日本は清浄国なのでそれほど大きな問題になりにくいかもしれませんが、乳幼児のいる家庭や脱走、帰化に関しては、今後、アメリカと同様の問題が起こってくるとも限りませので脱走には十分注意が必要です。
 
●フェレットの性格
フェレットはもともと夜行性の動物ですので、昼間のほとんどを寝て過ごしています。しかしその分、起きているときは、とても活発に動き回ります。遊び好きで好奇心も強く、何か新しいものを見つけるとぴょんぴょんと背中を丸め「クックッ」と声をあげて遊びに誘い出す行動をみせることがあります。逆に興奮したときや警戒をしているときは「シューッ」と鳴いて後ずさりする行動が見られます。したがって、これらの鳴き声を聞き分けることで、フェレットがいまどのような気持ちなのか参考にすることができます。
フェレットは物を集めたがるという性質をもっており、自分のねぐらにお気に入りを引っ張り込むこともあります。噛癖もよく知られた行動ですが、特にスポンジ系のものやコルク、ゴム製品など噛みちぎって遊ぶことを好みます。それらを飲み込んで腸閉塞などの事故を起こしやすいので注意が必要です。同様に電気コードも危険ですので注意が必要です。
フェレットは、狭い空間、暗いところに潜り込むのが大好きです。家の中で放して遊ぶ際には、洗濯機、冷蔵庫や家具の裏などの危険場所は前もって封鎖しておかなければなりません。また自分より小型の動物に対しては、狩猟、攻撃本能がかき立てられるらしく、鳥や爬虫類、乳幼児に近づけてはいけません。
 
●フェレットの品種
フェレットの品種と言っても、犬や猫のような大きさや体型などの品種改良のことではなく、毛色や生産されたファームなどにより、品種に分けられています。
毛色はガードヘアー(上毛)とアンダーコート(下毛)による組み合わせと、ビブ(喉元の白い模様)やミット(脚先)のパターンによっていくつかの品種に分けられています。セーブル、シルバーミット、バタースコッチ、アルビノ、アンゴラ、ホワイトファーブラックアイ、シルバーなどがあります。またよく知られたファームとしては、マーシャル、パスバレー、NZ(ニュージーランド)などがあります。
そしてマーシャル・ファームで生産されたもので、避妊、去勢、臭腺を除去してあり1回目のジステンパーワクチンが接種してある証明書付きフェレットを特に「スーパーフェレット」と呼んでいます。
臭腺を除去してあるのにウチの子は臭うという方がよくいますが、それは全身に広がっている皮脂腺からの分泌物の匂いです。皮脂腺からの分泌物は、フェレット特有の香り、ムスク(麝香(じゃこう))の匂いを出します。したがって多少とも臭いがあるのは仕方のないことです。

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テーマ : フェレット

■ フェレット -はじめに-


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フェレットは、ここ数年のペットブームのなかにおいて、飼育しやすく、人によくなつくなどの理由から急速にコンパニオンアニマルとしての地位を高めています。
人間に飼育された歴史もとても古く、人間と深い係わり合いをもったエキゾチックアニマルです。
多頭飼育をしている飼い主さんも多く、犬、猫、ウサギに次いで来院する機会が多い動物です。
とても良くなれ、遊び好き、疲れたらすぐに寝てしまう自由奔放な性格は、一緒に生活している飼育者の心を和ませてくれます。

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テーマ : フェレット

■ チンチラの飼育管理

●給餌

・主食
チンチラに限らず、飼育する動物に与える餌を考えるときには、まず、その動物が生息地でどのような食べているのか知る必要があります。チンチラの野生の生息地は、アンデス山脈の荒れた土地の植物が少ない地域です。そのような場所で、植物の葉や根、果実、低木の樹皮やサボテンなどえられる植物なら何でも食べていると言われています。そして、そのような植物は決して栄養価に富んだものではありません。しかし、チンチラは栄養価の低い餌で十分に栄養を吸収できるようになっています。したがって、飼育下であまり栄養価の高い餌を与えると肥満気味になったりあらゆる病気の原因にもなります。
チンチラは実験動物にもなっていた動物なのでチンチラ専用のペレットもあります。しかし、一般的には入手が難しいので、ペットショップで選ぶことになります。ペットショップにはチンチラ用と銘打った餌が多く並ぶようになりましたが、全ての製品がチンチラの栄養バランスを研究して作られているとは言い難いので、植物性タンパク16~20%、脂肪2~5%、繊維質15~35%の基準をクリアしている製品を選ぶのが理想的です。

・副食
毎日の給餌はペレットを主食にアルファルファやチモシーなどの乾燥した牧草を与えるようにします。繊維質の多い牧草は、ビタミン、ミネラル、タンパク質のよい供給源となり、また嗜好性も高く、咀嚼回数も増えるので過長歯、不正咬合などの歯牙疾患の予防にもなります。
おやつは基本的に必要ありませんが、チンチラとコミニュケーションを深めたり、スキンシップをはかる際には、有効なこともあります。与えても良いおやつとしては、レーズンや乾燥バナナなどのドライフルーツや、ヒマワリの種やクルミなどの種子類です。ただし、与えすぎは禁物で、1日に一度2~3粒、人の手から与えるようにします。

・与え方
ペレットはチンチラが活動する夕方から夜にかけて与えるようにします。ペレットの給餌は、一日一回で構いません。乾燥した牧草は、床材として敷き、いつでも食べられるようにします。汚れた牧草はすぐに取り替え、いつも清潔にしておきます。
チンチラは、ペレットなど少しだけ食べては残し、それ以降まったく食べなくなることがよく見受けられます。一日に一度は、餌容器に残ったペレットは全て捨てて、新しいものと交換するようにします。新しいものと交換するとよろこんで食べはじめます。ペレットのメーカーを変えるときには、十分注意が必要です。突然すべて今までと違う餌に変えてしまうと、拒食を起こしてしまったり、下痢や便秘になってしまったりします。餌を変える際には、今まで与えていた餌に新しい餌を徐々に混ぜて、その比率を少しずつ変えていくようにします。


●砂浴び

チンチラのもつ美しい毛並みを維持するには、砂浴びが必要不可欠になります。この砂浴びがチンチラを健康的に飼育するうえで重要なポイントの一つになります。チンチラの生息する地域は、とても寒い地方なのでその寒さに耐えるためにとても細く密度の濃い被毛が全身を覆っています。乾燥した空気に対して、被毛に潤いを与えるためにラノリンという分泌物が体表の皮脂腺から分泌されます。自然界では、チンチラは火山灰を使って砂浴びを行い、余分なラノリンを落としています。飼育下で砂浴びをさせずにそのままにしておくと、被毛のツヤを失うだけでなく、毛玉ができベタベタになってしまい、皮膚病の原因にもなります。
砂浴びに用いる砂は、ハムスターや猫の砂では代用できません。とても細かな密度の濃い被毛のためには、砂もとても細かいパウダー状のものを使う必要があります。砂浴びは、可能であれば毎日行わせます。パウダー状の砂は、深さのある梅酒のビンや専用の容器に3~5センチほど敷いてケージの中に入れます。砂浴びの容器は、一日中入れっぱなしにしておくのではなく、夕方から夜にかけての活動する時間帯に30分ほどケージの中に入れます。あまり長い間入れっぱなしにしておくと、必要以上に砂浴びを行ってしまい、油分であるラノリンが落ちすぎるため、乾燥肌になったり、宙に舞った砂は結膜炎などを起こしやすくなります。砂浴びの容器を入れるとすぐにチンチラは、砂浴びを行います。容器の中で、糞や尿をしてしまうこともあるので、ふるいなどにかけていつも清潔にしておきます。


●温度管理

野生のチンチラはとても寒い地方に生息しています。したがってチンチラにとって湿度の高い蒸し暑い日本の夏はたいへん身体に堪えます。チンチラを飼育するにあたり、飼育環境の適温は17~23℃ぐらいです。25℃以上になると動きが緩慢になり、30℃を越えるとぐったりとして熱射病に陥り死亡してしまいます。理想の湿度は30~40%で夏場の湿度の高いムッとするような部屋に置いては絶対にいけません。
北海道や標高の高い地域では、エアコンなどは必要ありませんが、夏場30℃を越えるような地域ではエアコンなどの設備も必要となってきます。エアコンは、部屋の温度を下げるだけでなく、湿度も下げる効果があるのでチンチラにとってはとても快適な環境になります。チンチラのためにどうしてもエアコンが用意できない方は、少しでも室温の低い部屋に置き、扇風機や除湿器をかけるなどして風通しをよくします。また、凍らせたペットボトルや大きさのあるアイスノンをタオルでくるんだものをケージの近くに置くのも有効です。
また、冬場はそれなりの寒さに対する対策も必要となってきます。いくら寒い土地に生活しているからと言っても、自然下では、暖かい場所に積極的に移動したり、集団で暮らしているので仲間同士で暖め合ったりすることもできます。しかし家庭での飼育環境はそのようなこともなかなか難しいですし、敢えて冬場に過酷な環境を用意する必要もありません。冬になって15℃以下に下がるようであれば、何らかの保温対策も考えなければありません。夏場と同じくエアコンでの管理が一番安全で確実ですが、ペット用のパネルヒーターをケージ内に敷いても保温可能です。しかし、コード類はかじってしまい危険なので、かじっても大丈夫な対策をしなければいけません。


●しつけ

動物とコミニュケーションをはかろうと思たっとき、一番考えなければならないことは相手の気持ちを考えることです。イヌやネコと違ってエキゾチックアニマルのそのほとんどは、家畜化された動物ではないので人間の身勝手なつき合い方では、一方的に恐怖心を植えつけてしまうことになります。
チンチラは、やや臆病な性格を持っている半面、好奇心が旺盛で人間が怖いという意識さえ与えなければとても人なつっこくかわいらしい仕草を見せてくれます。チンチラの中には、抱かれても大人しくしている個体もいますが、本来は抱いたり撫でたりしてスキンシップをはかるような動物ではありません。しかし、なにか調子を崩したりして身体検査を行いたいときや、病院へ連れていくときなどどうしても触れなければならないこともあるので、人間に対して信頼感をもった個体にしつけておくことは決して悪いことではありません。
はじめはレーズンなどの好物を使ってケージ越しに手から与えるようにします。そのときに声をかけてから与えるようにすると驚きません。ケージ越しに手から食べるようになれば、ケージを開けて与えるようにしたり、徐々に接している時間を長くしていきます。人間に対して恐怖感を持たなければ、少しずつ優しく顎の下や耳の後ろを撫でていきます。焦らずチンチラを脅かすことのないようにゆっくりと馴らさせていくことが大切です。

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テーマ : チンチラ

■ チンチラの飼育

チンチラの飼育を考える上で一番ヒントになるのが、野生下での生活を考える事です。 チンチラは山の斜面や岩の多い地帯に生息し、日々を岩の間を飛び回って生活しています。 そのずんぐりした体型からは想像もつかないくらいのジャンプ力を持っており、自分の何倍もの高さのある所へ軽く飛び上がることが出来ます。さらに湿度や気温が低い地帯に暮らしています。それらのことを考えて、ケージのタイプや環境を整えていく必要があります。



・ケージ
立体活動を得意とする動物なので、高さのあるケージがより好ましいです。飼育する頭数によっても変わりますが、最低、幅高さ60cm、奥行き45cmは必要です。いうまでもなく広いに越したことはありません。高さのあるケージを用いて、その間に何段かの棚を設けて登ったり飛び跳ねたり出来るようにセットします。
猫用やフェレット用の大型のケージを流用する飼い主さんも多いようです。 大型のペットショップへ行けば、最近ではチンチラ専用のケージも売られています。
ケージはメッシュタイプを用いますが、あまりメッシュの目が粗いと足を挟んだりして事故につながるのでなるべく細かいものを選びます。床のスノコもまたトラブルの原因になるので、通常は取り外して牧草などの床材を敷くようにします。

・巣箱
野生下では、昼間は岩穴に潜んで休んでいるので、それをイメージしてケージ内にも木製の巣箱を設置するようにします。すっぽり身を隠れる場所がないと、ストレスを受けやすく自咬症などの行動を引き起こしてしまうことがあります。大きさの目安としては、30×20×20センチほどで、一方に直径8~10センチ位の出入り口である穴を開けておきます。ペットショップで探せばいくつかチンチラに合った巣箱が見つけられます。巣箱はそれぞれのプライベートな場となるので、複数頭飼育する場合は、それに合わせた数だけ用意するのが理想的です。木製の巣箱や棚板は囓られてすぐにボロボロになってしまうので、消耗品と考えたほうがよいでしょう。

・トイレ
チンチラは1カ所で糞をすることはほとんどありません。大抵は決めずにあちらこちらにしてしまいます。砂浴びの習慣をもつチンチラは、尿で汚れた砂の上でも砂浴びをしてしまうので、トイレを設置する意味があまりなくなってしまいます。幸いチンチラの糞尿はほとんど臭いを発することがないので、汚れたら床材を取り替えるという方法で問題なく飼育することが出来ます。

・水入れ
水入れはケージの側面に取り付けるボトルタイプの給水器を用いるのが一般的です。水を入れた皿などでは、こぼしてしまい湿度が上がってしまったり、不衛生になるので避けたほうがよいでしょう。チンチラは、ものを噛むことが大好きな動物なので、給水ボトルの飲み口はステンレスで出来た囓られても平気な丈夫な素材のものを選びます。また給水ボトルは、ノズル部分に空気が入っているといつまで経ってもボタボタと水が垂れるので、設置したらノズルの先のボールを指でつついて空気抜きをしておきます。

・餌入れ
チンチラは夜になると活発に動き回るので、重さのあるしっかりとした餌入れを用いるようにします。ケージの側面からスタンドを付け、ステンレスの器を取り付けたり、陶器で出来た重さのあるものが使いやすいでしょう。ケージに付属として付いてくるプラスチック製の器は、囓られてボロボロになってしまうし、異物の誤食の原因になるので避けた方がよいでしょう。

・砂浴び容器、砂浴び用砂
チンチラを飼育するうえで必要不可欠なものが、砂浴びをさせることです。砂浴び用の容器は市販のものを用いたり、梅酒を漬けるビンのようなものを代用します。砂浴びに用いる砂は、細かなものを用いなければいけません。今ではチンチラ専用のパウダー状の砂が数種類市販されています。また、園芸用の鉢底石として売られているゼオライトという鉱物をコーヒーミルなどで細かく粉砕して用いてもよいでしょう。

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 棚板・・・立体活動をするので、高い位置に設置します。
 ケージ・・・充分な高さを持つメッシュタイプが使いやすいでしょう。
 木の枝・・・かじることで、ストレス発散や歯の磨耗を期待できます。
 巣箱・・・隠れたり休むために必ず必要です。
 給水器・・・かじり壊してしまうため丈夫なものを。
 床材・・・新鮮な乾草などが適しているでしょう。
 餌入れ・・・ ひっくり返せない重めのものや、ケージに取り付けられるものを用意しましょう。




チンチラを飼育するうえで、健康で長生きしてもらうためには他のげっ歯類と比べてちょっとしたポイントようなものが必要です。正しい飼育管理を行えば20年近くも生きる動物ですので、しっかりと飼育の要点を勉強しましょう。

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テーマ : チンチラ

■ チンチラ -総論-

●チンチラの分類と生態
チンチラは、げっ歯目のチンチラ科に属しており、ヌートリアやモルモットなどと近縁げっ歯目の仲間です。一口にチンチラと言っても、外見や生息環境の違いから3種類(Chinchilla lanigera, Chinchilla brevicaudata, Chinchilla costina )が知られています。分類する学者によって、それらをそれぞれ独立種として扱ったり、単に亜種レベルの違いでしかないという意見もあります。その3種類のうち、ペットとして飼育されているチンチラのほとんどはLanigera種といわれています。
チンチラは、南アメリカのペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンにまたがるアンデス山脈の標高4500メートルまでの寒冷な高地に分布しています。生息地の年間平均気温は2℃と涼しく、湿度もとても低い地帯で、岩場の多い荒れた土地に集団で社会生活を行っています。チンチラは主に夜行性で、昼間は岩の割れ目の中で休み、夜になるとその岩と岩の間をピョンピョンと跳ね移動をして餌を探します。このような生息場所はとても痩せた土地なので、低木の根や樹皮、皮、枯れ草やサボテンなどのとても栄養価の低い餌を食べて暮らしています。水分にも乏しく、岩棚に溜まった水や夜露で濡れた水滴を飲んで暮らしています。
 
●チンチラの歴史とそのルーツ
チンチラは、そのような寒冷な過酷な生息環境に適応するため、一番の特徴である美しく厚い被毛を持つようになりました。そして、この美しい被毛を人間の生活の中ではじめて用いたのは先住民族であるインディオの人々でした。とても寒い地域で生活するインディオの人々は、防寒の為に保温効果の高いチンチラの毛皮を主にコートや衣服として用いていました。そして1500年代に入り、ヨーローッパ人は、この地がスペインによって制圧されるようになったときインディオたちが身につけているこの美しいチンチラの毛皮に目を付けました。そして美しいチンチラの毛皮をヨーロッパへ持ち帰ったところ、たちまち王族に珍重されたことから、捕獲が始まってしまいました。チンチラの被毛を用いた毛皮のコートを作るために乱獲を続け、1900年代初頭には一時的に絶滅に追いやられることがありました。
しかしながら現在、野生のチンチラは、絶滅の恐れのある野生生物の国際取引に関する条約(ワシントン条約)の中でもっとも厳しいランクである付属書?にリストアップされ、学術目的以外の国際間の取引は禁止されています。その甲斐あって、国ぐるみの保護によって野生下のチンチラは徐々にその数を増やしています。私たちが日頃、ペットショップで見かけるチンチラは野生個体のものではなく、飼育下で繁殖されたものなのでワシントン条約付属書?の対象にはなっていません。 ペットとしての最初のチンチラ飼育は、1918年にチリで鉱山技師として働いていたM. チャップリンという男が、インディオから1頭のチンチラを譲り受けたことに始まったといわれています。
チャップリンはチンチラに魅了され、1923年に3年がかりで集めたチンチラ11頭をアメリカ合衆国へ持ち帰ることに成功しました。その後になってチンチラの繁殖に成功し、その11頭が元親となって世界各地へ輸出されることになりました。我が国へはじめて導入されたのは愛玩を目的として1961年のことと言われています。その後の1970年 代から実験動物として利用されるようになったり、毛皮獣として繁殖が試みられたこともありました。しかし現在日本では獣皮毛目的での養殖などは行われていません。
 
●ペットとしてのチンチラ
チンチラは他のげっ歯類と同様に野生下ではワシやキツネや他の肉食動物に捕食される被捕食動物であることから、用心深く、驚きやすい動物です。しかし一方で好奇心が強く、きれい好きで臭いもほとんどなく、また大きさも手頃なことから都会派のペットと言えます。幼い頃からうまく慣らすことで、人にとてもなつくようになります。チンチラが一般のペットショップで見かけるようになったのは、つい最近で1990年代に入ってからです。まだその当時は、とても高価な動物であるうえに飼育に関する情報が少なく、また餌の面や飼育に必要な周辺器具が少なかったことから、単にかわいい、珍しいという理由で飼った方は最終的に残念な結果になってしまったことも多いようです。
最近では、チンチラに関する書籍やインターネットの情報も多くなり、飼い主さんたちの認識もかなり変化してきたようです。しかし一方でまだまだ誤解を受けることが多い動物なのも確かです。チンチラはその特殊な生息環境からペットとして飼育するには他のげっ歯類と比べてちょっとしたポイントようなものが必要です。独特の生態や習性も多く、特に夏場はエアコンで温度や湿度を管理するなど、いろいろ気を使わなくてはなりません。
それらを理解したうえで飼育しないといずれは病気にしてしまうことになります。
 
●チンチラの品種
野生のチンチラは、アグーチと呼ばれる明るいグレーを基調としています。
基本的にはグレー一色のチンチラですが、ペットの品種としてのチンチラは、突然変異の色彩を交配させたり、ある色に着目してそれらの世代を重ねることにより固定化したもがあります。普通、ペットショップでは、グレー、ベージュ、ブラックベルベット、ホワイト、エボニー、バイオレットなどと呼ばれる品種のチンチラがいます。エボニーやバイオレットなどはまだまだ数が少なくグレーのノーマルタイプと比べるとまだまだ高価です。
これらの違った品種同士を繁殖させると、ノーマルグレーのほか遺伝的突然変異である様々な色のチンチラが生まれてくることがあります。しかし、ホワイトやブラックベルベットの遺伝子を持った個体同士の繁殖は致死的遺伝子を含む組み合わせもあるので、あまりするべきではないかもしれません。
チンチラは日本ではまだそれほ多くないペットのひとつですがアメリカやカナダではとても人気がるペットで、毎年、国内各地で毛並みの美しさや体型を競うショー(品評会)が行われているそうです。
数ある品種の中で、どの個体をを選ぶのは、その人の好みや第一印象などで決まってくるでしょう。色によって性格が違ったりすることはほとんどないようです。

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■ チンチラ -はじめに-


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みなさんであれば、チンチラというとまずはじめにネコのチンチラを思い出すことでしょう。
あのふわふわとした毛を持った猫のことですが、げっ歯類のチンチラも同じように美しい毛並みと黒目がちの瞳をもったとてもかわいらしい動物です。
見た目も行動もエキゾチックな雰囲気の漂うこの小動物は、犬猫は好きだけどエキゾチックはちょっとと思う方も、このチンチラだけは飼育してみたいと思う方も少なくないようです。

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■ モルモットの病気

モルモットは適切な飼育環境であればそれほど病気にはなりません。
しかし、飼育環境の不備から関連して起こる病気も多いので、適切な飼育環境を整えることが重要になってきます。




■歯の病気
モルモットはウサギと同じように切歯も臼歯も生涯伸び続ける常生歯なので、様々な歯の病気が起こってきます。野生下のテンジクネズミは草や木の根などの非常に粗繊維量の多い植物を食べています。こうした繊維質の高い餌を何度も咬合することで臼歯も摩耗されていきます。
飼育下で十分に食物繊維の含んだペレットが与えられてない場合には、切歯の不正咬合(写真1)や臼歯のトラブルがよく見られます。
通常、臼歯にトゲ状の突起が形成され上顎では頬の粘膜を傷つけたり、下の臼歯が橋のようにつながってしまったりしての動きを抑制してしまうことがあります。(写真2)
こうなってしまうと、涎を流し食欲は無くなり、放置すると衰弱していきます。一度起きた不正咬合 によって歪んでしまった歯根や小さな頃からついた食生活を変えるのはなかなか大変で、定期的に麻酔下での臼歯の研磨が必要になります。

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写真1:伸びすぎた切歯(前歯)。餌をうまく食べれなくなる

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写真2:臼歯(奥歯)が伸びすぎて咀嚼(ものを噛み砕くこと)ができなくなり、涎が出る

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写真3:臼歯から細菌感染を起こし、膿瘍(膿の塊)が出来てしまった症例。


■皮膚の病気
モルモットの皮膚疾患は他のエキゾチックアニマルのなかでも目にする機会が多いといえます。
ケージ内の不衛生な環境や固い床での飼育が原因で足底部に潰瘍が発生して、二次的に感染が起きると肢端に膿瘍(写真3)を形成します。
治療には抗生物質などの投与のほか、牧草を敷き詰めて柔らかい床材に変えたり、通気を良くするなどのして飼育環境を見直す必要があります。
また、モルモットは皮膚糸状菌症(カビが原因で起きる皮膚病)が見られることもあり、かさぶたや痒みをともなうこともあります。皮膚糸状菌症は幼若な個体や飼育環境の不備、栄養素のバランスが崩れ免疫力が低下した個体でみられることが多いようです。(写真4)
外部寄生虫も比較的多くハジラミ、ズツキダニ、センコウヒゼンダニなどがみられます。なかでもセンコウヒゼンダニの感染を受けるとフケが多くなり、モルモットは非常にかゆがり掻きむしってしまい二次感染を引き起こします。

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写真4:足の裏に細菌感染を起こし、膿をもって腫れてしまった状態

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写真5:皮膚糸状菌症。脱毛とカサブタを特徴とする皮膚炎がみられる。


■消化器の病気
粗繊維量が不足すると正常な胃腸の機能が崩れ、下痢や便秘が起こります。繊維質の高い食餌を常に心がけるようにします。またウサギと同様に、腸内細菌叢のバランスが非常に重要で、誤った抗生物質を使うと腸性毒血症という状態に陥り最悪は死んでしまいます。
モルモットは胃の出口が狭く嘔吐ができないため、長毛種ではまれに毛球症(写真5)を引き起こします。短毛種は特にまめなブラッシングは必要ありませんが、長毛種は毎日ブラッシングを行うよう指導をします。

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写真6:毛球症のレントゲン写真。胃に内容物がたくさん入ってガスが溜まっている


■ビタミンC欠乏症
有名な病気としてモルモットのビタミンC欠乏症があります。ビタミンCの欠乏により、歯の象牙質の変性、骨の変形、歯肉炎、後ろ足の麻痺(写真6)などが起こってきます。モルモットは1日に体重1キロあたり5~20mg、妊娠中などでは30mgのビタミンCが必要といわれています。 また、歯の病気や毛球症でも慢性的にビタミンCが不足するとされています。
ビタミンCは劣化しやすく、長期保存されたペレットにはほとんど含まれなくなってしまうので、新しいペレットを心がけ、必要であれば給水ボトルにビタミンの粉末を溶かしたりして補給するようにします。

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写真7:後肢の麻痺を起こしてしまったビタミンC欠乏症


■骨折
モルモットの骨折は、ウサギやチンチラなどと比べると遭遇する機会は少ないと考えられます。チンチラやウサギは、外敵に襲われた際、草原や岩の間を跳ねて逃げるため、骨は軽量に作られているので物理的な力に弱い一面があります。また、実際の飼育下でもウサギやチンチラの立体的な予測不可能な動き考えると、モルモットは水平方向のみの移動に徹しているため、ケージに肢をはさんだり、自ら高い所に上って落ちる、などといった骨折事故は少ないと考えられるからです。
が、抱いていて落とした、踏んずけてしまった、ドアに肢を挟んだ、などといった飼い主の不注意による人為的行為に骨折を起こすことがあります。したがって、そのようなことがないように最新の注意をはらって、スキンシップを楽しみましょう。

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写真8:ドアで足を挟んでしまい大腿骨骨折を起こした症例

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写真9:骨髄ピンとワイヤーで固定し2ヶ月後に完治した

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■ モルモットの身体

モルモットの身体は、毛が生えていない短足の手足、細長い体躯をもつなどネズミ型げっ歯類と比べると随分趣が異なります。
動きも他のげっ歯類と比べるとどことなくぎこちなく、嫌なことをされるとキーキーと鳴いて訴えるかなり個性派の小動物をいえます。
そんなところが愛されるのか、ハムスターなどと比較しても決して飼育人口は多いとはいえませんが、熱心な飼育者も多いのも事実です。
いくつかモルモットにもいくつか身体的特徴がありますので簡単に解説しておきます。




●モルモットの解剖学
モルモットにはハムスターのように頬袋はなく、歯式は以下の通りです。
I(1/1);C(0/0);PM(1/1);M(3/3)
Iは切歯、Cは犬歯、PMは前臼歯、Mは後臼歯で計20本の歯を持ちます。
切歯も臼歯も常生歯で生涯伸び続け、ウサギなどと同様に不正咬合、過長歯を引き起こすことがあります。
他のげっ歯類の切歯は黄色っぽい色をしていますが、モルモットの正常な切歯は白いのが特徴です。モルモットの上顎の臼歯は外側に向かって傾き、下顎の臼歯は舌に向かって内側に傾いています。

胃は単胃で、盲腸は長さ15~20cmほどで胃腸の内容物の半分以上を盲腸が占めています。
モルモットにはマーキングを行うため肛門周囲に皮脂腺が存在しており、時折、臀部を物に擦り付ける行動が見られます。尻尾は、ほとんど長さはないので外観的に判りにくいですが、尾椎は存在しています。
雄は陰茎骨を持ち、雄雌ともに鼠径部に1対の乳頭があります。
前肢の指は4本、後肢は3本になっており、また足の裏には毛が生えていません。

モルモットの生理学的数値を列記しておきます。

成熟体重オス  900-1200g
成熟体重メス  700-900g
体温      37.2-39.5℃
呼吸数     42-104回/分
寿命      4-5年 まれに7年
餌消費量    6g/体重100g/一日
水摂取量    10ml/体重100g/一日
発情周期    15-17日
妊娠期間    67-72日



●生活史
モルモットは夕暮れ時や夜明け前に活動的になり餌をあさります。木々の根元の間や岩場を巣穴として生活しています。基本的に5~10頭ほどの群をつくり、雄1頭に対して雌4~5頭のハーレムをつくり階級社会を形成しています。寿命は飼育下では5~7年ほどです。
モルモットの生理的な特徴として、人やサルなどのように体内でビタミンCを合成することができません。これはモルモットの体にはグルコースからビタミンCを合成するための過程で必要な酵素が欠如していることによります。したがって食餌からビタミンCを摂取する必要があります。
モルモットはウサギと同じように盲腸便の食糞をします。盲腸便の中には、ビタミンB群や蛋白質が豊富に含まれており、1日に150~200回以上もの食糞をすることもあります。
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【モルモットと人間は、外部からビタミンCを摂取しないと生きていけない】


●繁殖
生後2~3カ月ほどで性成熟に達します。モルモットは、季節繁殖動物ではないので1年中繁殖可能な周年繁殖動物です。繁殖を考えているのであれば3カ月~2歳ぐらいの若い個体が適しています。
発情周期は15~17日で、自然排卵をします。雌は発情期には膣が開口し、雄を受け入れます。交尾の終了後に雄の分泌物は凝固して膣をふさぎます。これはチンチラにもみられる膣栓と呼ばれ、交尾後数時間のうちにゴム状のものが脱落します。
妊娠期間は60~72日で平均2~4頭の赤ちゃんを産みます。離乳までは約21日かかります。
雌は分娩後10時間ほどで、発情・排卵が起きて再び妊娠可能な状態になります。これは、後分娩発情、ブリードバックといわれています。

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